韓国特許庁の商標審査基準(特許庁例規第119号)が一部改正され、2021年1月1日から施行された。
韓国特許庁は、上記改正により、’建物の内・外観及び商品の特定の位置に使用された色彩’を非典型商標の一類型と認定し、非典型商標の保護範囲を拡大した。これは’トレードドレス’が商品競争力の重要な要素として作用しており、商品固有の出所表示としての機能が強化されている最近の動向を考慮したものであり、全体的な外観の一貫性は維持するものの、出願人が権利を主張しない付随的な要素(建物外部の窓、配置される家具など副資材の表示)は、点線又は一点鎖線を使って表現することを許容し、米国の登録事例を参考用例示として告示した。
また、特許として保護されるべき要素が商標権により無期限保護されないよう、立体商標、色彩商標等の非典型商標の特性に対する機能性審査手続を強化した。例えば、立体商標においては、下記の機能性判断の4代要素を非典型商標の審査時実質的な指針として活用できるようにし、非典型商標の審査の際に、機能性の判断を識別力の判断とは別途に必須で遂行するよう規定した。また、色彩商標においては、色彩が指定商品の分野で作用する効果、製造及び使用過程での費用の節減可能性等の資料を確認することで機能性の有無を判断するようにした。
〈機能性判断の4代要素〉
(a)特許、実用新案の存在有無、(b)製品の機能に対する広告等の存在有無、(c)代替可能な別の形状の存在有無、(d)代替可能な形状等の生産容易性及び経済性
その他、中国語(簡体字)を文字商標の種類の例示に追加し、一般消費者によく知られていない外国語で構成されていても、商標自体は消費者に広く知られて呼称、観念等が認識される場合には、文字商標として取り扱い審査するように規定した。